野菜や栄養バランスより大切だったこと

長女の子育ては、私にとってはじめてのことばかり。



授乳も抱っこの仕方も睡眠の時間も離乳食も全てがはじめて。

いろんな育児書を片手に、一つ一つが『本当にこれで大丈夫なのかな?』とページをめくる

そんな繰り返しだった。

離乳食が始まってからは、

『野菜をしっかり食べましょう』

『栄養バランスよく食べることは大事ですよ』

『目安の量はこのくらいですよ』

なんて伝えてきた立場だっただけに、

全く野菜を食べない

栄養バランスなんて全く取れてない

目安の量の半分にも満たない娘の食事は

『このままではいけない』と私をどんどん追い込んでいった。


でも、一般的に言われる

『小さく刻んで』

『好きなものに混ぜて』

『果物に混ぜて』

『温度を確認して』

『しっかりお腹を空かせて』

いろんなアドバイスをもとに試しても全く効果なし。

そして、気づいたら

『野菜をなんとかして食べさせること』


『どうにかして栄養バランスをよくすること』


『少しでも多く量を食べさせること』


これが私の中での目的となっていた。


いろいろトライして、食べない、この繰り返しに自分を責め、娘を責め…


精神的に追い込まれ


『そもそもなんのために野菜を食べるの?』

『なんのために栄養バランスのよい食事をするの?』

そうやって原点に立ち返えれた時

『子どもに元気で生き生きと暮らして欲しいから』

『元気に笑って過ごして欲しいから』

本当の本当の目的、望みはここだった。

でも、いつの間にか、『食べさせる』ことが目的になり、

当時、目の前にいる娘は
必死に口に入れられた食べ物をかき出し、
食事の時間はいつも苦痛な顔をして逃げ回っていた。

娘に笑顔なんてなかった。


これに気づいた時、ほんとに悲しかった。

健康って、カラダが大きく育つことだけじゃない。

健康って病気がないことではない。

私自身、カラダは健康だったけど、精神的にボロボロだった時、間違いなくココロは不健康だった。



健康ってカラダとココロどちらも大事。

野菜や栄養バランス、カラダの健康に必要な要素かもしれないけど、


こんなにも拒絶し、嫌がり、泣きながらしなきゃならない食事は、ココロの不健康そのものだった。


それに2年かかってやっとそれに気づいた。


本当の目的は、

『健康にイキイキと元気に暮らしてほしい』


『たくさん笑って暮らして欲しい』


この目的を見失てしまっていた。


『この子にとって、カラダもココロも健康にイキイキと暮らしていける食事ってなんだろう?』



まだ、この答えは娘と一緒にゆっくりと少しずつ探している真っ最中だ。



でも、この言葉は、

私たちの笑顔を少しずつ取り戻してくれ、

私の中でのまだまだブレる軸を中心に戻してくれている。




『ちゃんとした食事にしなきゃ!』をやめた管理栄養士。超偏食の娘が教えてくれてる本当に大切な食事とは〜

ママは管理栄養士。その子どもたちは超偏食だった。 世間で正しいと言われるちゃんとした食事(カロリーや栄養素など)を伝えることが仕事だった私。その知識は全くわが子に通用しなかった。 そんな日々に悩み、そこからたくさんの気づきをもらっている真っ最中。そしてその記録 『食育』で育つのはカラダだけじゃなかった。 カロリーや栄養素よりも大切なことがあった。

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