食べれない理由にも子供の個性がある

自我の芽生えとともに、偏食がどんどんひどくなってきた娘。


初めての子育てで、そんな娘との日々に不安で不安で


一歳半検診の時は、

毎日この暗闇の中でもがいてる私は、なにか希望の光が欲しくて、この時は、栄養士としてしてきた経験もプライドも何もかも捨てて藁にもすがる思いで栄養相談を受けた。



『食べない時は、お腹を空かせてあげて』

『味噌汁の中に混ぜて』

『小さく小さく刻んで』

『食べないからっていって、食べさせないわけにはいかないから、なんとかして食べさせてあげてください』

確か、こんなアドバイスを受けた。

そして、

『まぁ、お母さん、管理栄養士さんなんですね。
でしたら、言うまでもなくご存知ですよね』

みたいなことも言われた。

私にとって、今でも思い出すだけでもこの検診は地獄のような時間だった。


(この検診がトラウマで、3歳検診の時、状況はあまり変わってなかったけど、食べることは問題ないですと言い切り、相談を受けなかった)

職業は管理栄養士だけど

自分の子の偏食に全くお手上げだったし、

持ってる教科書に書いてあることは全部試したけどダメだった。

希望の光より、さらに私は追い詰められた。

『やっぱり、食べさせないとダメなんだ』

『この子の未来はどうなるんだろう?』

不安しかなかった。

でもどうしたらいいのか当時は全くわからないから本当に苦しくて。

きっと、ここに相談にくるお母さんたちって、

『こうしたらいい』ってわかってるけど、それがうまくいかないから悩んでる人が多いんじゃないかな?

それ以来、頑張ってる人を前に

『正しい情報(教科書にかいてある)』を伝える栄養士という仕事ができなくなり

一旦仕事からも離れた。

そして、情報が溢れる現代だからこそ、心に寄り添えるような仕事がいつかしたいと強く思った。


そして、この3年間、

試行錯誤する中でわかったこと。

感覚の過敏さからくる食べれない理由は、

単純なものではないこと


そして、その理由は、

その子その子で個性がある


ということ。


色、食感、におい、形、味、見た目



そして、単純に食べ物だけでなく、


食べる時の姿勢、食器へのこだわり、筋肉や神経との関係、飲み込みの問題、口腔の発達の状態、歯の状態、初めてのものに対する不安、恐怖心など


複雑に絡み合うようにいろんな要因がある。

一般的な偏食は、単純に刻んだり、何かに混ぜて克服できる場合も多々ある。

でも、こういった要因から起こる偏食は、そう単純には解決できないことを知った。

でも、その子達が、食べれない要因が一つずつでもクリアになって、

『食べれる喜びを知ることができたら』


ただ、この想いが何度もなんどもめげそうになりながらも(正確には何度もめげまくった)私を突き動かしてくれた。

自分の想いを言語化してうまく伝えれない子供だからこそ

とことんその子を観察することが



『食べさせよう』の前にやるべきこと!!


その子をとにかく『知ろうとすること』



これは、途方にくれるような地道な作業だけど、何よりも大切な一歩になる!

これは、強く確信している。




そして、食べることの問題=管理栄養士、栄養士ではなく

歯科衛生士、言語聴覚士、作業療法士、臨床心理士など様々な職種によるトータルでサポートしてもらえるチームが今後作られていくといいなと思う。







『ちゃんとした食事にしなきゃ!』をやめた管理栄養士。超偏食の娘が教えてくれてる本当に大切な食事とは〜

ママは管理栄養士。その子どもたちは超偏食だった。 世間で正しいと言われるちゃんとした食事(カロリーや栄養素など)を伝えることが仕事だった私。その知識は全くわが子に通用しなかった。 そんな日々に悩み、そこからたくさんの気づきをもらっている真っ最中。そしてその記録 『食育』で育つのはカラダだけじゃなかった。 カロリーや栄養素よりも大切なことがあった。

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