栄養士として学んできた私は
子どもの食事は
何をどんな風に食べるか
カロリーや栄養素が最重要だとずっと思ってきた
だから、超偏食のわが子の食事は
全く私の理想とするものからかけ離れていて
とにかく苦しい時間だった。
それが一日三回、毎日続く中でほんとにノイローゼになりそうだった。
そんな私が『食育』と向き合ったことで
わが家では
『食事は五感を育てる大切な時間』になればいいとやっと肩の力が抜けた。
そう思えた時、出逢った一冊。
台所育児の本。
『こんな一生懸命作ったのに(なんで食べないの?!)』
『もったいない』
ずっと思って、子どもにも何度もこのセリフをはいて怒ってきた。
でも、『子どもにはなかなかこれが伝わらない』といつも思っていた。
本に、
『自分で食事を作ったことのない子どもは
目の前に出来上がった料理が当たり前に出される経験しかしてない。
だから、
その料理ができるまでの背景がわからない。
誰がどんな風にして、どんな想いで作ってくれたのかわからない。
だから、もったいない、ママが一生懸命作ったのにと言われても、わからない』
この本を読んでて、確かに!と納得した部分。
私は、子どもが産まれてから、
『寝てる間にごはんをしよう』
『子どもがいい子してるうちに作ろう!」
と当たり前に思って
そんな時間をみつけて台所にたつ。
いつも子どもを台所から遠ざけてた。
子どもが台所にはいると危ないという思いといろいろ手を出されると時間も手間もかかるからという理由で。
この本を読み進めていくと
子どもと一緒に台所にたつことがどれほど子どもにとって大切な経験になるか
ということがよくわかる。
そして、
五感を育てる
子どもの自ら学ぶ力を育てる
親の見守る力を育てる
偏食と正々堂々と向き合う
(食べないものをすりつぶして騙すように食べさすのではなくて、食べなくてもピーマンをまず切るところから始めるなど)
とても共感できるところがたくさんあった。
昔から、食べることには興味はないけど、作ることにはすごく興味津々の娘。
今までは、
手間もかかる、危ない、片付けが大変
と理由で娘を台所から遠ざけてしまっていたけど
少しずつこの本を参考に子どもと台所で過ごす時間を増やしてみようと
わが家でも台所育児をはじめてみました。
今日はまず、
ゴマをすること
卵を割ることにトライした娘。
とってもお手伝いが嬉しそう。
ゴマをすってると
『なんかいい匂いしてきたー』っていいながら、
こぼれたゴマを舐めてみたり、
そこに嬉しそうに調味料を加えて
ペロって味見してみたり。
香りを感じたり
自ら、食べ物に(ゴマや調味料だけど)に手を伸ばす姿になんか私も嬉しくなった。
そこにほうれん草を入れて(これは口にしなかったけど)
自分でお皿に盛りつけて満足そう。
そして、卵割りも、殻がはいってしまったけど
本人とても満足そう。
そして、出来上がったものを食卓まで運んで
パパには『おいしい』と言われ、さらに満足そう。
キッチンはゴマだらけ、調味料でベトベト、卵は殻を取り除くのが大変だったけど
台所育児、なんかいいなと思えた時間だった。
気持ちや時間に余裕がないと子どもと台所に立つのはなかなか難しいかもしれない。
でも、こんな時間が増やせるようになるといいな。
まさに、私がやりたい育児の本質が台所育児にたくさん秘められているのかもしれない。
娘の作ってくれたほうれん草のごま和え
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